届カナイ愛ト知ッテイタノニ抑エキレズニ愛シ続ケタ…

45 離したくはない


霧生くんの家に着くと、あたしが先にお風呂に入って。

ゆっくり、足を伸ばしながらお風呂に入ったのなんて、どれくらいぶりだろう?

お風呂から出るとドカッとソファに座り、秀に何かあった時にと渡されていたメアドにメールした。


『件名 唯

本文 ----

ありがとう。今日、霧生くんに会えて今一緒にいるの(≧∀≦)v』


すぐに、秀から返信が来た。


『件名 良かったな

本文 -----

尚吾のアドレス送る。

唯に会えなくてへこんでいるから、メールだけはしてやれ。』


文章の最後に、尚吾のアドレスと携帯番号が書かれていた。

「なんで尚吾にメールしなきゃいけないかな?へこんでいるのは、本人の勝手じゃん?」

ブツブツと独り言。


秀の頼みだからと仕方ない。


『件名  唯

本文 -----

秀にメールしろって言われたからメールした。

返信いらないから。』


渋々メール。

返信要らないって送ったはずなのに。

30秒も経たずに


『件名 キャ~!!!

本文 -----

(*^з^*)「☆~CHU!!!』


なんてバカバカしい返信が来た。

「いらないし…。」

1人メールを見ながら突っ込んでいた。

「何がいらないんだ?」

ビックリして振り返ると、不思議そうな顔で霧生くんがキッチンに立っていた。

「いつの間に、お風呂から出たの?」

ビックリして、思わず携帯を後ろ手に隠してしまった。

別にやましいことはないんだけど。

なんか、カラダが勝手に動いてしまって。

ビックリしたあたしとは正反対に

「いらないし…と、同時くらい。」

そう言ってビールをひとくち飲んだ。

…ゴクリッ。

あたしの喉が鳴る。

< 343 / 570 >

この作品をシェア

pagetop