届カナイ愛ト知ッテイタノニ抑エキレズニ愛シ続ケタ…

「この家に来た時、本当にかわいい妹が出来たと凄く嬉しかった。
だけど、やっぱり血は繋がっていない。それが心のどこかに隠されてた。
紗羽が成長するたびに、隠されてた気持が見えてきて…。
妹と分かっていても、どこかで女の子として見ていた。」

「それって…。」

「でも兄妹だ。自分の気持ちを出してしまえば、紗羽を傷つけてしまう。
そう思うと、芽生えた感情を押し殺すしかなかった。」

「お兄ちゃん…。」

嬉しいはずなのに涙は止まらない。

お兄ちゃんは両手で顔を包むと、優しく涙をぬぐってくれた。

「兄妹の一線を越えたら大変だと思う。それでも、紗羽は好きだって言ってくれるか?」

「うん!!」

ギュッとお兄ちゃんに抱きつくと、きつく抱き返してくれた。

----そして、あたし達は、禁止区域に足を踏み入れてしまった。



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