届カナイ愛ト知ッテイタノニ抑エキレズニ愛シ続ケタ…

見ず知らずの男の子なのに、助からなかった事を悔しがってくれている。

「そんなことないよ。そばにいてくれるだけでも十分だよ。」

ギュウって強くお兄ちゃんにしがみついた。

お兄ちゃんだったら、いいお医者さんになれると思っていた。

でも、あたしより絢音の方がショックだったと思う。

大迫先輩のことで、亀井くんとはよくやり取りしてたみたいだし。

土曜日も…

初めての大迫先輩とのデート。

台無しになっちゃって。

それもあって。

お兄ちゃんが毎日一緒にいてくれた。

学校も毎日送り迎えしてくれて。

前みたいに会えない日はなかった。

だから。

いつの間にか、絢音とも亀井くんの話も出なくなって。

前と変わらない日常に戻った。

逆に、あたしには良かったのかも。

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