大好きっ![短編]
「…っ。…ごめん」
「…ど…したんですか?いきなり?あはっ。私…ちょ…と……」
その場から。
逃げるしかなかった。
だめ。もうもたない。
涙、出てきちゃって。
視界ぼやけるし、息上がっちゃうし上手く走れない…。
「…待って!…っ玲…!」
私の大好きな先輩の声が、聞こえた時には腕の中にいた。
「…なんです…かっ」
「ほんと…ごめん…。ただ、玲がずっと無理してるから…」
「…無理…してないもん」
「してた!俺になんか隠してるでしょ?いいたいことあるなら言ってよ!玲が元気ないと…調子狂う…」
なんで?気づいちゃうの?
そこは気づかないふりしてよ 先輩。楽しく過ごそうとしてたのに…。
だから…
「…やだっ。だって…。」
「だって…?」
「なんでもないっ…」
「もー…玲!…お願いだから…話して…?」
そう言われて見上げた先輩の顔は、ほんとに困ってて。
私も胸が切なくなった。
こんな顔させたくて、気持ち隠してたんじゃない。
先輩と笑って過ごしたくて…。
「冬哉先輩…。先輩は、私と付き合ってるのって……恥ずかしいですか…?」
「…え!?」
「先輩もっ嘘つかないで下さいね!…やっぱり、私なんかじゃ恥ずかしいって気持ちも分かるんで…」
超童顔だし、かわいくないし…