君と恋に堕ちた事について
「じゃあ、またね。」

麻実は後部座席から降りようとした。しかし、何かに弾かれたように、オレの頬にキスをすると


「今日は、楽しかった。」と言い残し車を降りた。


オレは、麻実が改札の奥に消えるまで後ろ姿を見送った。オレの方を振り返る事はなかった。
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