たった一試合、君と私の甲子園
「だった思いっきりやろうよ!!
負けても思いっきりぶつかって行こうよ!!
私たちが頑張って来た三年間を出していこうよ!!
悪あがきでもなんでもいい、
私たちのすべてを出して行こう?
私たちがやって来たことが無駄にならないように、
この三年間を後悔しないように。」  


「美優・・・」


「そうだね・・・
美優の言うとおりだね。」


「うん、元々敵う相手じゃないもんね・・・」


「なら思いっきりぶつかって行こう!!
少し手こずらせてやろう!!」


「うん。」


「うん。」


みんなの顔に笑顔が戻った。


「よっしゃぁぁー!!
行くでぇぇぇー!!」」


「おぉぉぉぉーっ!!!」


美優の一言で神楽の選手は
一気に元気を取り戻した。



そんな神楽高校のチームを見ていた紗奈から
フッと笑みがこぼれる。


「手強い相手だね。」


砂川が紗奈の隣に来てそう呟くと、


「うん・・・」


と、紗奈は嬉しそうに微笑んだ。



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