たった一試合、君と私の甲子園
「宏大、絶対打ちよぉー!!
打たな紗奈は
甲子園に来られへんねんでぇー!!!」


私はバッターボックスに向かう宏大に
そう大きな声で叫んだ。



違う・・・


私は口に出してる言葉とは裏腹な、
まったく逆のことを思っていたのに・・・



打たないで!!


そんな酷いことを思っていたのに・・・




宏大は私の方を見て小さく拳を上げ、
ニコッと笑った。



笑わんといてよ・・・


紗奈の名前出して、
笑わんといてよ・・・



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