たった一試合、君と私の甲子園
そして時は流れ、二年生の夏・・・


一回戦を勝ち上がった私たちは、
紗奈と対戦することになった。


やった・・・
紗奈と戦える・・・

よし!! 


「宏大、もし勝ったら・・・
私とデートして。」


私は勇気を振り絞ってそう言った。


「アホか。」


そう言って宏大は私の頭をコツいた。


「痛たぁ~・・・」


「早く行け!!」


「うん、じゃあね。」


「おう、頑張れよ。」


私は大きく手を振って体育館に向かった。


宏大、見ててね、
私、頑張るから・・・


美優は拳を力強く握りしめた。



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