回廊館の殺人
動機と現場検証
一次の日の朝食
といっても、前日の事件で皆寝るのが遅かったのもあってすでに昼を回ろうとしていた。

食卓に着いた皆の顔は一様に暗く、無言のまま食事が進んでいく。

―コトッ

食事の途中で隅村がナイフをおいて立ち上がる。

「…すみません。
気分が悪いんで部屋で休ませてもらってもいいですか？」

青い顔をしながら隅村が言う。

「大丈夫かい？
顔色も悪いし、休んだ方がいいかもね。
夕食に顔をだしてくれれば大丈夫だから。」

佐久間が心配そうに言う。

「ありがとうございます。」

そう言って隅村は居間を後にした。

食事が終わり、嶋村が紅茶を注ぎ終わったのを確認して佐久間が立ち上がる。

「これからのことなんだけど、宅間と僕で話し合って決めようと思うんだ。
夕食の時に決まったことを話すよ。」

「えっと、その間私達はどうすれば？」

宮下が手を挙げながら佐久間に尋ねる。

「自由にしてて貰って大丈夫だよ。
ただ、犯人が館に潜んでる可能がないわけじゃないからあまり一人でうろうろしないようにね。」

そう言って佐久間と宅間は広間を出ていった。
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表紙・目次

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