Love Trip in Italy (番外編)
俺と杏花は“アマルフィ海岸”へ行く為、早めに起きた。
残り僅かの日数をゆっくり目覚めたいが仕方がない。
今日中にローマへ帰って来なければならないからな。
明日の昼の便で帰国する俺らに残された時間はごく僅か。
俺は着替えを済ませソファに腰かけていると、
「要、カメラ見なかった?」
「カメラ?」
「うん、昨日使ったハズなんだけど…」
「じゃあ、昨日の服のポケットの中じゃないか?」
「あっ!!そうかも!?見て来るね?」
杏花は駆け足で寝室へと向かった。
ほどなくして……
「要、あったよ!!ほら」
飲みかけのコーヒーをテーブルに置くと、
ソファの後ろから俺の肩に手を掛けカメラを差し出す杏花。
俺はカメラを見ようと振り返ると、
「ありがと!!……チュッ!!」
軽く触れるだけのキスを頬に…。
フフッ、今日は朝からご機嫌だな。
「杏花、そんなに嬉しいか?」
「うん!!すっごく行きたかった所だもん!!」
杏花は目を輝かせ、満面の笑みを浮かべた。