Love Trip in Italy (番外編)


そう言えば、杏花の写真はほとんどないな。


俺、全然気が付かなかったな。


これじゃあ、杏花にとって…


思い出の写真がほとんどない事になるな。


俺は暫く考え……


寝息を立てる杏花の頭をそぉーっと持ち上げ、


眠る杏花の額にキスを落とし、


――――――ピピッ。


更に角度を変え……数枚。


――――――ピピッ。


――――――――ピピッ。


そして、最後に……


桜色の小さな唇にキスを落として…。


―――――――ピピッ。


フフッ……これでOKか?


ニヤつく顔で写真を確認して。


さて、俺も寝るとするか。


シルクのように滑らかな白い肌を抱き寄せ、


甘く芳醇な百合の香りに包まれ


心地良い深い眠りについた。




アマルフィの夕日を眺め


最高の笑顔を見せた


愛しの妻・杏花を思い浮かべながら……。


< 143 / 145 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop