Love Trip in Italy (番外編)
杏花は辺りをキョロキョロ見ている。
「じゃあ、とりあえず歩いて…入りたい店に入るか?」
「そうだね。それがいいかも」
俺らはカジュアルな服で入れる…地元でも評判のレストランで食事をした。
杏花は気兼ね無く料理が楽しめると…
ことのほかご満悦の様子。
俺はそんな杏花を見ているだけで嬉しくなった。
ホテルに戻り、お互いにシャワーを浴び…
ワイン片手に夜景を堪能していると、
「ねぇ、要。私…前から聞きたかった事があるんだけど…」
「ん?何だ?」
「なんであの時…私と初めて会ったあの日…。私に名刺くれたの?いつもあぁやってナンパしてたの?」
「はぁ?んなワケねぇだろ!!こう見えても一応、社長だぞ?ナンパに名刺なんか使うかよ」
「だって、一条の社長って聞けば…誰だってお近づきになりたいものよ?」
「ん~~……。そりゃあ、杏花と知り合う前は女遊びも沢山して来たけど、仕事は関係ない。むしろ、“一条”に食い付く女なんてロクでもねぇし」
「……………沢山……ねぇ」
杏花はうなだれるように…