なんでも屋 神…最終幕
「朝ご飯作る人が居ないと思って、最近の神君は痩せてきたから心配だし。朝ご飯作っておくから、終わったら来て。」



そう言うと一葉は、自分の家にでも入っていくかのように、慣れた動作で門扉から玄関に向かっていった。



…一葉が家に来るようになって、もう結構経つんだな。



思い掛けなくありつける事になった朝食に、腹の虫が空腹に気付いて騒ぎ出した。



我ながら単純に出来てると思いながら、整備の手を早めてキッチンへと向かった。



焼き鮭に豆腐と若布の味噌汁。菠薐草のお浸しに胡麻合え。ありふれた朝食でも箸が進む。
< 396 / 447 >

この作品をシェア

pagetop