子供+大人=恋?の方程式(応用編)
カチャ…
悶々と考えるのも嫌だったため、テレビの電源を入れ見ていると、ドアの開く音に俺はそっちへと視線を向ける。
「お先に入らせてもらって、ごめんね…」
「・・・・・・・」
「―――圭くん…?」
――――なっ!?
なんなんだよ、こいつのこの格好は!?
半渇きの髪からは、ポツリポツリと滴が何滴が落ちていて、おまけに俺が貸した服は茅乃には大きすぎたらしく、俺なら普通の襟元も、茅乃が着ると胸元が見えそうなぐらいに開いていた。
袖も、質感も何もかもが大きすぎる俺の服は、茅乃が着ると全く違うアイテムのように見えるのだから不思議だ。
「お、お前、なんで髪乾かさないんだよ」
「髪? あ~…、家だと自然乾燥だから気にしてなかった…」
あはははと頭に手を置き、笑う茅乃。
家のように寛いでくれるのは、俺としても有難いことだが………、少しぐらいは危機感を持てよ。
お前、少し前まで俺に抱かれそうになってたんだぞ?
いくらなんでも、警戒心失くしすぎだろ!?
ハァ~…と、ため息を吐いてから、洗面所を指さす。
「ドライヤー、持って来い」
「・・・なんで?」