催涙雨
「おねえちゃんの彦星様に
会えるといいね。」
悲しさが消え、優しく笑う彼女に
あたしは…笑い返せない。
それを察したのか…
彼女の表情もかすかに歪む。
小さい子に気を使わせて…
なにやってるんだろ…あたし。
心を決めて大丈夫だよって
女の子を安心させようと
口を開こうとしたとき
女の子がまた言葉を発した。
自分の胸の前で
ぎゅうっと手を組んで
祈りを捧げるように
「…おねえちゃんが、彦星様と
逢えますように───‥。」