言いたいことがあるなら言いなさい


フッと目元が和らいで、普段は隠れた笑窪が現れて。

ほんの少しだけ幼く見える笑顔にきゅんと胸が高鳴る。



「そんなに怒ってくれるな。可愛い顔が台無しだろう?」



ぱふ、と私の頭を撫でる手は大きくて、ずしんと重くって、それに見合うだけの安心感を与えてくれる。



「どうしても気に入らないのなら、俺にも同じだけ付けてもらって構わない」



さあ、とばかりに寛げられる彼の首筋。

筋張った太いそこに、主張する隆起した喉仏。

指でなぞってみたくなる、深い鎖骨の窪み。


羞恥に顔を赤く染め、ふるふると興奮のあまり身を震わせる私に、ゆっくりと、彼が囁いた。



「言いたいことがあるなら言いなさい」


< 4 / 4 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:17

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

蠱惑的な熱視線

総文字数/1,007

恋愛(その他)4ページ

表紙を見る
可愛いおねだりの仕方

総文字数/1,117

恋愛(その他)5ページ

表紙を見る
愛されたがりの彼女

総文字数/1,084

恋愛(キケン・ダーク)3ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop