あるわたくしの回想録

ある8日目




 それは四時五十二分。空はまだ暗く、かといって夜と呼ぶには朝の匂いの強いそんな頃。一羽の蝶が飛んでおりました。わたくしの目と鼻の先をかすめると、ひらひらと空に上っていったのです。とても奇麗な蒼の羽でございました。


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