ヤンキー王子とラブレッスン②【完】
言葉だけ聞くと優しそうな、でも、気持ち悪いことこの上ない声が耳元で響く。


「みーゆちゃん。
逃げるなんて、悪い子だよね?
あっちで、きちんとお仕置きしてあげる」


あたしのウエストに巻きついた太い腕が、あたしの体をズルズル引きずる。


「……っ」


どうしよう……。


このままじゃ……。


こんなに近くに五十嵐くんがいるのに。


せっかく五十嵐くんが、あたしを助けにきてくれたのに。
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