誠の紅桜に止まる蝶~土方目線~
そして夜になっても蝶はなにやら忙しそうにしていた。

「蝶。そろそろ風呂入れ。」

「あ、はい!!」

俺が部屋に来ると慌てて手に持っていたものを隠す。

「今なにか隠さなかったか?」

「い、いえ!!お風呂いってきます!!!」

そう言ってぱたぱたと部屋を出ていく。

「どうしたんだ?」

俺は首をかしげながら蝶の後ろすがたを見送った。

そしてしばらくすると蝶が戻ってきた。

「きっき持ってったものはどうしたんだ?」

俺が何気なくそう尋ねると少しびくっとする。

「あ、いえ、沙織に借りていたものなので返してきました。

すこ不自然な蝶の態度が気になる。

「お前、俺になにか隠してないか?」

「え?べ、別に隠していませんよ?」

挙動不審な態度を見て確信する。

「はあ。もういい。寝る。」

「あ、土方さん!」

俺はそのまま布団に横になる。
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