青空の下で
すべては美緒が悪い、とでも言うかのように次々と美緒を批判する声があがる。



坂田は真剣に考えていた。



「おい。なんで美緒がいじめられないといけないんだ?」



坂田がきくと、すぐに答えがかえってきた。



「あいつが委員長をいじめてるから、仕返ししてやってるんだよ。」



「委員長をいじめてるあいつが悪いのよ。」




「まあ...いじめはよくねぇ。 いじめをいじめで返すなんてダメだろうが。
 あいつをいじめるのはやめろ。 委員長へのいじめのことは、俺から話しておくから。」



「で、でもっ...」



「はい、これでクラス会議終わり。 んじゃ、あとはよろしく、委員長。」



坂田の言葉であれだけうるさかったクラスは静まった。




「......はい、わかりました。」



こうして、クラス会議は終わった。




誰も、美緒を追い詰めようと考えている人がいるとは知らずに。



< 18 / 32 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop