ハスキーボイスで酔わせて
『交通事故で、俺以外二人ともダメで。その後は親戚に預けられて…』
その声はいつもと変わらないがきっと心の中では…。
「ごめんなさい。変なこと聞いちゃって…」
『別にいーって。こんな事彩以外に言った事ねーし』
申し訳なく言った私に春樹さんは笑って返してくれた。
『正直親の思い出なんて指で数えるぐらいしか覚えてねぇ。記憶があんまりねぇんだ』
私が当たり前のように親と過ごす時間。
それは春樹さんにとって悲しくて辛い時間だったのがもしれない。