初恋はレンタル彼氏
一瞬ピタリと止まる漆原くん。

しばらく沈黙が続く…




「…別に学校でちょっといちゃつくぶんにはいいだろ」

「そ、そうかな」

「うん。あいつ…どこまで本気なんだろ…」

「え?」

「いや、こっちのこと。それよりもさ…」




漆原くんが、私の顔をじっと見る。





「な、なに?」


見られてると…恥ずかしいんですけど。




「お前…名前なんていうの?」


ガクッ

知らなかったの!?




「こ…高坂です」

「それは知ってる。下の名前だよ」


あ…苗字は知っててくれた…

ちょっと嬉しい♡




「莉緒だよ」

「莉緒ね」

「うん」
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