初恋はレンタル彼氏
「はーい!」




手を挙げたのは、男子ではなく女子。




「推薦してもいい?」

「どうぞ」


推薦…

その手があったか。




「漆原くんがいいと思う!」


!!!


玲!?



チラッと玲の方をみると…

玲はイヤホンを耳にさして音楽を聞いていて、漫画を読んでいた。


玲の隣の席の男子が、まったく気づいていない玲の肩を叩いて教える。




「…あ?」


やっと気づいた玲は、耳からイヤホンを外す。



「漆原くん…どうかな?」

「…なにが?」


学級委員から言われたことの意味が、まったくわかっていない玲。

隣の席の男子が、玲にこそこそと状況を説明する。





「漆原くん、引き受けてくれるかな?」
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