ペーパースカイ【完結】
私の返事を待たずに、苺はせっせとリンゴを剥いている。

「うわぁーー!上手に剥けないいいいっ!!」

だの

「ギャー!!実がっ、実がなくなるぅぅぅ!なにこのカタチ!!

超いびつ!!!」

だのと、一人で大騒ぎしながら。

「私が剥くよ。貸して」

苺の手から、剥きかけのリンゴと果物ナイフを受け取る。

…確かに、超いびつ。

スルスルスルスル、ベッドに座りながら私が続きを剥いていると、

苺の目がキラキラっと輝いた。

「器用だなぁー輪子ちんは…皮、全部つながってる~!!」

スルスルスルスル……スルスルスルスル……

「ねぇねぇそういえばさ、一哉君とはあれから会った!??」

サクッ。

「ギャーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」

「いったぁーーーーーーーーーーーーーーーい!!!」

「バンソーコー!!輪子、どこ??」

「そ、そこ!その引き出しの二番目!!」

親指、パックリ。

ちょっとなめたら、鉄の味がした。オエ。

「あ~あ…」

苺に、バンソーコー貼ってもらう私。

「痛い?大丈夫?」

「うん、大丈夫。ありがと」

…ちょっと、意識し過ぎなんじゃないの?私。

……情けない。
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