金色の師弟

あと数刻もすれば夜が明ける。

薄く伸びた朝日が、彼女の左胸を覆う白い鎧に反射した。

胸当てであるこの鎧は、騎士団からの支給品であり、左肩には同色の肩当てが付いている。
弓を構えている最中に狙われても、肩当てが防いでくれるのだ。

背中には革で出来た矢筒を背負っていた。
肩の出ている碧い上着と、太股の半分しかなく体にぴったりとくっついたパンツという姿は、完全にただの部屋着である。

早朝練習のため、わざわざ普段の服装に着替えることはしなかったらしい。

城の近くに設置されている近衛兵宿舎では、誰もが寝静まっている時間帯。

通常の訓練に加え、早朝の自主訓練。
人並み以上の努力が、彼女を近衛兵まで辿り着かせた。

そしてルイは、他者に自身の努力を見られることが好きではない。

そのため、早朝訓練の後は誰にも見つからぬよう再び自室に戻り着替えたのちに、他の近衛兵たちと同じ時間に部屋から出てくる。
その間も、腕立てや腹筋等を欠かさないという徹底ぶりだ。
< 2 / 687 >

この作品をシェア

pagetop