☆消えてしまったわたしの赤ちゃん☆14歳の妊娠・・・ ~セックスを軽く考えないで~
医者から帰宅の許可が出されると、わたしは着替えて、薬をもらい、お母さんの運転する車に乗って、家に帰った。




車から降りて、家の方を見たとき、わたしは門のところにかっちゃんが立っていることに気づいた。




「美里、手術大丈夫だったか?」


かっちゃんはおずおずとたずねた。



わたしは返事をしなかった。


赤ちゃんをただ下ろせとしか言わなかったかっちゃんと、話をする気になんてなれなかった。


かっちゃんにとっては、赤ちゃんはどうでもいい存在だったのだろう・・・。



わたしはかっちゃんを無視して、門を開けた。



「克之くん、美里は手術したばかりで具合が悪いから、今日は帰ってくれる?」

 お母さんがかっちゃんに言っている。



玄関ドアの取手にふれたとき、かっちゃんの声が後ろから聞こえてきた。


「美里、ごめん・・・。」


「謝るなら、わたしじゃなくて、赤ちゃんに謝ってよ!」


わたしはかっちゃんに言葉をぶつけると、大きな音をたててドアを閉めた。


そしてドアを閉めると、声を上げて泣いた。



赤ちゃんは消えてしまったのに、わたしだけが生きている。


その現実はあまりにも辛く、悲しかった。


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