純愛ストーカー



バンッと扉を叩くと


元カレ、斗真(とうま)がベッドから立ち上がった。



「俺から逃げられると思った? ちょっとお金を出せば居場所なんて簡単に分かるんだよ?」




さ、最悪だ……。斗真と別れるために引っ越ししたのに、簡単に居場所がわれるなんて……敷金礼金、あたしの自由は全てパー。



「俺が女なら防犯カメラ、オートロック、カードキー、二十四時間警備員が在住してるマンションを選ぶよ。こんなに簡単に男が侵入しないように」



お前が言うな!ゆっくりと近づいてくる斗真にあたしは身の危険を感じて後退りした。


優雅な笑みとは裏腹に、ものすごい力で壁に押し付けられた。




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