純愛ストーカー
「ストーカーは本当にたちが悪いよ。特に被害者が男性の場合。実害の証拠がないと警察は動いてくれないし時間かかった」
「は?」
何を言ってるの?斗真はB5サイズの封筒から大量の用紙を取り出してあたしに差し出した。
「調査報告書。俺が真柴明花にストーカー被害を受けてた証拠」
「え?」
ええ!?
「真柴さんが……斗真のことを?」
ストーカー?
「時計がなくなってから部屋に誰かが入ったような形跡があって。調査会社に真柴さんを調べさせたら」
これ、と真柴さんが斗真のアパート前に立っている写真を指差された。
……信じられない。