Together~キミと一緒に~

私が大学から帰ると、一通のメールが来ていた。


それは仁からのメール。


「電話して、って今かな?」


メールにはその一言しかなくて、いつ電話をしたらいいのか書かれてなかった。

すごく困るんだけど・・・。


でも、書いてないのが悪いんだから。

そう自分に言い聞かせて、私は仁に電話をした。


『真里亜!』

「仁、なに?」


『俺、野球部の顧問やることになった!今までバスケとか言われてきたけどさ!』


「そぉなの!?よかったね!」

『まじ、また甲子園行けると思ったらすげー嬉し!』

「まだ行けるとは決まってないけどね。神野顧問が頑張れば行けるかな。」


『当たり前!』


この自信はどこから来るのやら。

こういうところは全然変わらない。



「仁。」

『ん?』


「私、就職やめていい?」

『は!?なんで!?』


「就職しなくてもなりたい夢があるんだ。」


『ん?なに?』


実はね、少し前から考えてたの。

それにこれを考え始めたのはつい昨日だけど、理由があるからそうしたいと思ったの。



『なにやりてぇの?』


「あとで会える?」

『あぁ、もう俺家にいる。』

「あれ、そうなの?」


『そ。仕事すんだから帰ってきた。』


「じゃぁ、これから行ってもいい?」

『おう。待ってる。』



< 254 / 258 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop