雨の日の追憶 〜クランベールに行ってきます 本編ロイド視点〜
「悪いがローザン、大至急調べて貰いたい事がある。十日前からこっちで全遺跡の稼働間隔と、その最小公倍数だ。あと、できれば各遺跡の平均稼働時間も」

「はい。さっき見てたデータでいいんですよね?」


 ローザンはいつもの穏和な笑顔で、真っ直ぐ見つめて言う。
 やはり気まずくて、ロイドは目を逸らした。


「あぁ。オレは陛下のところへ行ってくる。それでまた、ユイを頼んでいいか?」
「はい。今度こそ、安心して任せてください」


 ローザンは快く引き受けてくれた。
 ロイドは益々気まずくて俯いた。


「すまない。……さっきは悪かった」


 絞り出すようにそれだけ言って、ロイドは研究室を後にした。


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