雨の日の追憶 〜クランベールに行ってきます 本編ロイド視点〜

「いつか、しよう」(3)

「そういえばロイド。おまえがユイの代わりに罰を受けるらしいな」


 なんとなく陛下の企んでいる事は想像がつく。
 ロイドは張り付いたような笑顔を陛下に向けた。


「殿下は不問としてくださいましたよ」


 陛下は腕を組んで、わざとらしく眉を寄せる。


「私は不問としていない。愛するひとり息子に手を挙げられたんだからな。本来なら不敬罪で厳罰に処するところだ」

「では、私にどういった罰を?」


 陛下の目がキラリと光った。


「ユイとの結婚を申しつける」

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