雨の日の追憶 〜クランベールに行ってきます 本編ロイド視点〜
 ロイドに絶対作れない機械はいくつかある。
 ロイドの思い描く究極のヒューマノイド・ロボットが、その最たるものだ。
 今のクランベールでは絶対に作れない。


(作ろうとしていた奴は、いたけどな)


 ユイはロイドに作れない機械はないと思っているのだろうか。
 最初、ロイドの作ったものを信用できないと言っていた事を考えると、ずいぶん評価が上がったものだ。

 素直に称賛として受け取っておこう。
 そう考えて、ロイドは涼しい顔で切り返した。


「エロエロマシーンなんか作った事も考えた事もない。オレは道具を使わない主義だ」


 ユイは呆れたような表情で、ガックリ肩を落とした。


「いったい何の話よ」

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