君に夢中で恋してる*
そして、翌日。
最後の授業が終わると、サッカー部の練習に参加するべく、すぐに教室を出て行った日向君。
その姿を見た後、私は帰り支度を始めた。
や、やっぱり緊張する…。
ドクンドクンと鳴り響く心臓の音。
深呼吸しても、上手く落ち着くことが出来ない。
でも、頑張らなきゃ…。
意気込んでいると、美波が笑顔で私の席のところにやって来た。
「星愛、ファイトだよ…!頑張ってね!」
「うん!」
美波の応援に勇気づけられた私は、教室を出た。
グラウンドに向かうべく、ぎこちない足取りで昇降口へと急ぐ。
その途中、渡り廊下からグラウンドの方に視線を向けた。
サッカー部の人たち、練習始めてるみたい…。
部活でサッカーをする日向君を応援しに行くの、久しぶりだなぁ…。
前に美波と一緒に試合を見た時のことを思い出しながら、バッグの中に手を入れる。
そして水色の小さな紙袋を取り出した私。
その中に入れてあったものを手のひらにのせた。