君に夢中で恋してる*

夢みたい…。


私、日向君の彼女になれたんだ…。


喜びを実感していると、不意に日向君の手が私の頬に触れる。


そして、優しく涙を拭ってくれたかと思うと…




「星愛…。」


その言葉と共に、私の唇に温かいものが、そっと触れた。


「…………っ…」


それが、日向君の唇だと分かるのに、時間は掛からなくて…


初めて経験するキスの甘さに、心臓が爆発しそうなほどドキドキしているのを感じた。



少し経って、ゆっくり離れる日向君の唇。


私の顔は、熱に浮かされたように、とても熱くなっていた。


「ひゅ、日向君っ…今のって……」


「キス、したかったから…。」


日向君は少し照れくさそうに、私の目元に溜まっていた涙を拭う。


ますます熱くなる頬は、溶けてしまいそうなほどだ。



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