ドライヴ〜密室の教習車〜
 ふと、里子ちゃんの方から鼻をすする音が聞こえた。


 私が言葉をつまらせていると、代わりに篠さんが答えてくれた。


「……残念ながら、村上さんは、今日の昼、お亡くなりになりました。……心中お察しします」


 そんな……とつぶやく相川くんに、篠さんは立ち上がって名刺を渡した。

 大きく息を吐きながら、相川くんは里子ちゃんの左隣に座った。

 座った、というよりも力が抜けて腰が落ちた、という感じだった。


 確かに村上くんは、ロビーなどで一人でいる印象が強かった。
 でも、この相川くんとは、時々二人で話していたのを見ていた。

 友達、だったのだろう。
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