奇妙な関係 ~オスとワタシの奮闘記~
部屋に入ってきた桃花様は今日も一段と美しい。


全身から光が見える……様な気がする。



「正座して待っててくれたの?」

「へっ!?」



ぎゃっ!!


無意識のうちに正座してた!!



「やっと躾の成果が出てきたのかしら?」

「桃花しゃん……」



酷い!!


歩君も桃花に躾られてんのかなぁ……。



「嘘よ。 嘘だから、その気持ち悪い顔をどうにかしてちょうだい」

「ぷぷっ」



嘘なのは嬉しいけど、気持ち悪いも酷い……。


お腹を抱えて笑っている春ちゃんをギロッと睨み付けた。


あまりにもツボにハマったのか、私の視線に気付かない。



「座ってもいい?」

「勿論ですっ!!」



ーガチャっ。


桃花がソファーに座ると、勢いよくドアがひらいた。



「桃花ちゃんっ、飲み物は紅茶でよかったぁ?」

「お構いなく」

「ノックも無しに入ってこないでよ!!」

「美味しいクッキー頂いたから、良かったら食べてねぇ」

「ありがとうございます」



私の事はフルシカトでお母さんは桃花の前のテーブルに、紅茶とクッキーを並べて置いた。



「それじゃあ、ごゆっくりぃ〜」



えっ!?


ちょちょちょっと!!



「私のは!?」

「あら? いるの? しょうがない子ねぇ、今持ってきてあげる」



何故か上から目線なお母さんは、やれやれと言いたげな顔をして部屋を出て行った。


娘の扱い雑過ぎる!!





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