奇妙な関係 ~オスとワタシの奮闘記~
「歩君何て言ってた?」



桃花は霊感があるから信じられるだろうけど、こんな話しを普通の人が信じられるとは思わない。


私だって本当は霊感が無いわけだし、春ちゃんの姿を見るまでは霊がいるだのなんだのは全部が嘘とは思わないまでも、半信半疑だった。


今だって春ちゃん以外の霊は見えないわけで、春ちゃんと話していると幽霊じゃなくて生きた人間と話している感覚に襲われる。



「納得してたわよ」

「……え?」

「あの日記憶が曖昧なのも納得できたみたいよ」

「本当に? こんな現実味の無い話をすんなり信じてくれたの!?」



桃花には申し訳ないけど、信じられない気持ちで一杯だった。


いくら優しくて知的な歩君でもそんな簡単にはいかないでしょ。



「春ちゃんがどんなふうに存在してるか、歩君はちゃんと理解してるの?」

「理解してるわよ。 ちゃんと事細かに説明したもの。 それに『桃花が嘘つくわけ無いから信じるよ』って言ってたわ」

「……自分の事も話したの?」



パソコンの画面から目を離した桃花と目が合った。





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