奇妙な関係 ~オスとワタシの奮闘記~
お母さんの運転はいつも安全運転で落ち着いて乗っていられる。


お姉ちゃんの運転は荒くて何度死ぬ思いをしたことやら。



「それにしてもどうして階段から落ちたの?そんなにドジな子に育てた覚えないんだけどなぁ」



私だってそこまでドジに育った覚えないから。



「軽快に階段を降りてたら急に目の前に雄が現れて、避けたらバランス崩して落ちちゃったの!!」

「その雄……」

「そうそうっ!!今日は瞳(ヒトミ)たちが家に来てるのよ」



桃花が何かを言いかけていたが、お母さんが勢いよく話始めた為聞く事が出来なかった。


桃花も気にしてないみたいだし、大した話じゃなかったのかな?



「お姉ちゃんたち旅行から帰ってきたんだ」

「そうなのよ。瞳がまた桃花ちゃんに会いたいって言ってたから今度また遊びにいらっしゃいよ」

「ありがとうございます。また近いうちにお邪魔させてもらいます」



桃花が来ると一気に家の中が華やかになる。


それはきっと桃花が美人さんだから。


そして何よりお父さんがだらしなく幸せそうだ。


そんな父の姿は娘としては複雑だ。


父の威厳が飛び散る瞬間を見た時ほど切ない時はないよ……全く。






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