奇妙な関係 ~オスとワタシの奮闘記~
「もう先約があるかもしれないけど、明日、一緒に過ごしてもらえないかな?」

「……え?」



ちょっと……ちょっとちょっとちょっとぉ!!


嘘でしょ!?


日下部さんには申し訳ないけど、聞かなかった事にしたい。



「あの……明日は……」

「明日返事してほしい。 連絡がなければ潔く鈴原さんの事は諦めるよ」

「日下部さん……」

「寒い中引き止めてごめん。 気を付けてね」



日下部さんは背を向け会社の方へと歩いて行ってしまった。


私はその場から動くことができなくて、軽くパニック状態。



「どうすんの?」

「どうすんのって何?」

「どっちかと行けよ」



思いもよらない春ちゃんの言葉に、怒りが込み上げた。


幽霊じゃなかったら頬っぺた一発引っ叩いてる。



「私は春ちゃんと約束したんだよ? 何で違う人と行かなきゃ行けないわけ?」

「お前はまだ生きてるんだから、生きてる人間を優先しろよ」

「意味わかんない!! 生きてても死んでても春ちゃんは春ちゃんじゃ……」

「そういう事言ってんじゃねぇだろ!!」



今まで聞いた事ないくらい怖い顔をしてる春ちゃん。


怒鳴られたせいで、頭の中が真っ白になった。





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