奇妙な関係 ～オスとワタシの奮闘記～
【第四章】

私、選びます。

全然眠れないまま迎えたクリスマスイヴの朝。


気分は最悪だった。


何事もなかったかのように帰ってきてくれると淡い期待を抱いていたけど、結局春ちゃんは帰ってこなかった。



「ニャア〜」



ベッドの上にボーッと座っていると、春美ちゃんが膝の上に乗ってきた。


昨日から私にべったりなのは、落ち込んでいる私を励まそうとしているからかもしれない。



「春美ちゃん、おはよー」



春美ちゃんを抱き上げ、ギュッと抱きしめた。


おとなしく抱かれる春美ちゃん。


ちょっと重くなったかな？


スクスク育ってくれて嬉しい気持ちになった。



「春ちゃん、帰ってこなかったね……」



春ちゃんは本気なんだ。


私が先に進まないなら本当にこのまま消えてしまうつもりなんだ。



「文美ー！！ 起きてるー？？」

「起きてるよ！！」



一階から叫んでいるお母さんに返事をして、私は春ちゃんをベッドの上に下ろし、ベッドから出た。


とにかく仕事行く準備しなきゃ……。


行く気分じゃないけど、子供じゃないんだから、ズル休みなんてできないもんね……。





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