薄紅の花 ~交錯する思いは花弁となり散って逝く~


それは彼女が言うように、姉である私に負けるはずがないと驕っているからという理由ではなく、ただ単に彼女が稽古中に別のことで上の空になっていることに対して怒っているのだ。


一般的に稽古中に集中を途切れさせるのはご法度だ。


それなのに紫音は現在別のことに思いを巡らせ、稽古などそっちのけになっている。


「い、いえ。ただ今日言われたことが気になってしまって」



「今日言われたこと?

 それって誰に言われたの」



思いのほか食いついてきた紫華に圧倒されつつ、紫音は口を開き、今日あった詳細を話し始める。
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