いちごチョコ





「・・・嘘?」



「ううん、ほんま。」





「どーすんの?!」




「うん、どうしよう」






しおりんちに入れてもらって
最初は、信じてくれへんかったけど
30分ぐらい話したらやっと
信じてくれた。






「・・・まなえ今幸せ?」



「え?」




「しおりらさぁ、今まで歌手
なりたくて頑張ってきたやん?」




「うん」





「でも、今しゅんくんと住んで
ゆりさんのとこで歌わせてもらって
毎日充実してるねん、しおり」




「それは、まなえも…」





こんな幸せでいいんかなってぐらい
幸せに過ごしてるし
そうまくんもしおりもみんなもいてる。



赤ちゃんだって。






「それで・・・
思ってんけど
このままの生活続けへん?」




「え?どういうこと…?」





「歌うこと好きやし、楽しいし
それは変わらんけど、それは今
ゆりさんのおかげでできてるしさ」




「うん」




「これ以上、
上求めたら
何か失ってしまいそうやん…」




「・・・」







しおりの言ってることは
よくわかる。




そうまくんと会う時間、
もし、プロの歌手にでもなれば
住む場所だって変わる。





赤ちゃんができた今。
そんなことはできひん。








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