隣の彼女は・・・
「まっ、俺は興味ないからいけど・・・」
俺は、またテキストに目を向けた。
「何で?知りたくないの?」
聞いて欲しいんだろ?
だけど聞いてやらない。
「どうして知らなきゃなんない訳?」
言いたいんだろ?
だったら言えばいい。
「いいよ・・・それなら
じゃあね。」
鈴は、ふて腐れた顔して
あっちに行ってしまった。
なんだ・・言わないのかよ・・・
まっ、
あいつがどこの大学行こうと知ったこっちゃないし・・・
「鈴ちゃんねえ、駿と同じ大学受験するって
言ってたわよ。」
うちに帰ると
聞いてもいないのに
母親からのそんな情報が入ってきた。
「マジで?」
あいつ・・・どうしたんだ?
「駿もちゃんと頑張らないと
鈴ちゃんに負けちゃうわよ。」
鈴に負ける?
それはないだろ?
俺と鈴じゃ頭の構造が違う。
俺が本気を出せば・・・
そう
高校受験だって
ちょっと勉強しただけで
県内随一の進学校に受かった。
一緒に受けた鈴は当然ダメだった。
あいつじゃムリでしょ?