プラチナ・ラブ
ギィ……という音をたてて、あたしは屋上の扉を開けた。
するとすぐに見えたのは、見覚えのある後ろ姿。
……大翔は空を眺めていた。
今日も雲一つない……青空を。
あたしがゆっくり近づいていくと……大翔が静かに振り返った。
「大翔……」
……大翔の顔がいつもと違うような気がした。
大翔の雰囲気が……いつもと違うような気がした。
何だか……すぐにでも壊れてしまいそうだった。
「……花音」
大翔はあたしを抱きしめた。
ギュッと……力強く。