プラチナ・ラブ

―どこかの大豪邸にて―


一人の執事風の男が、スーツを来た男に近づいていく。

スーツを来た男はそれを待っていたかのように顔を上げた。


「旦那様、例の場所が分かりました」

「……そうか。
ご苦労だったな」

「それと……西崎小百合はすでに行動をおこしているようです」

「何!?娘にか!?」

「いえ。
西崎花音様ではなく、花音様の恋人でいらっしゃる浅海大翔様です」

「娘の恋人か……。
それはそれは小百合にとっては邪魔でしかないだろうな……」

「いかが致しましょう」


スーツ姿の男は何かを決心したように立ち上がった。


「栗原、行くぞ。
西崎花音に会いに行く」

「花音様の居場所なら特定しております。
学校帰りによくご友人と近くの喫茶店に行かれて居るようです」

「喫茶店か……。
……よし、じゃあその喫茶店に行く。
その方が小百合に見つからずに行動できるだろう」

「かしこまりました」


男の大豪邸の上では……無数の星がきらびやかに輝いていた――
< 123 / 226 >

この作品をシェア

pagetop