プラチナ・ラブ

「……やっと来たわね。
遅いわよ」


あの人がいる部屋に入ると、すぐに睨まれた。

だけど、そんなことよりもあたしは別のことに気を取られていた。


ソファに座ってる……あたしとそんなに歳が変わらなさそうな男の子。

……誰……?

男の子はあたしを見て軽くお辞儀をした。


「はじめまして。
お会いできて光栄です。
花音さん」


優雅に微笑む、お坊っちゃまな雰囲気を醸し出しているこの人。

どこかのセレブだということは一目瞭然だった。

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