愛してる、愛してた、バイバイ。
「由良にそんな所みせんじゃねぇぞ」
リビングの棚にある本を片手に俺に睨みを利かせる風哉。
「わぁってる。」
俺は心底面倒臭そうに返事する。
風哉は直ぐにリビングを出ていった。
由良がいくって言ってたから、多分由良の所に。
『ま、俺は海が好きだから』
俺は、昔唯一親父に連れてってもらった覚えのある海が、いまだに好きだった。
「………優哉って、ロマンチスト?」
來未が頭にはてなを浮かべながら言う。