voice-ヴォイス-




その後、デビューに向けての音楽作成やら強化練習やらで大忙しだった。


そしてデビュー日が決定し、メンバーの緊張感は増していた。




そんなある日のこと。



「なぁ。デビュー日の前日とかにさ、ファン感謝祭的なことできないかなー」


尊(タケル)が何気なく言い出した。


「何それ」


みんな首を傾げた。



「ほら、今までついてきてくれたファンの人たちに“ありがとう”って気持ちを伝えるためにライブするんだよ。よくない?」



これまでライブはフォークロ時代に何度か行ってきたようだ。


だが海(ウミ)が加入してからは一度もない。




「楽しそう」


海は呟いた。


「でしょー?なぁ、やろう!」


尊がウキウキしながらみんなに説得する。




「いいと思う。俺もやりたいな」


優(スグル)も凌(リョウ)も洵(マコト)も笑顔で頷いた。



< 159 / 178 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop