オトナの秘密基地
「うん、消費税の事とか、ローンの期間を考えたらそろそろ、ね」


それに対して博矢さんは、色々とアドバイスをしながら、腕のいい工務店を教えていた。


「飲み物は何がいい?」


マスターからの問いに


「ビールがいい人は?」


麗華が希望を聞くと、園子以外全員手が挙がった。


「じゃあ、園子は何にする?

ワインなら赤と白があるよ」


「あ、えっと……ウーロン茶、ある?」


「あるけど飲まないの? 珍しいな~」


そこまで麗華が言ったところで、全員がひとつのことに気づいた。


「もしかして……」


園子も、穏やかに笑って答えてくれた。


「うん。やっと、来てくれたの。

今、7週だから、気をつけたいなって」


この夜の秘密基地は、極上のお料理と飲み物と幸せで埋め尽くされた。
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