空蝉の光 -桜花乱舞-
「でも、お母さんのご飯も作んないといけないし…」
「それくらいだったら、俺達で出来るよ。だから、たまにはアイツと出かけて、息抜きして来い」
私は出かけることに戸惑いがあった。
もしかしたら、恭介に会うかもしれないという恐怖があったからだ。
「でも…」
「大丈夫だから行って来い。な?」
お父さんは私を諭すかのように、優しい笑みを浮かべた。
一哉君もいるし、大丈夫だよね…。
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